化粧品の界面活性剤で肌バリアが壊れる?!
化粧品の界面活性剤の役割
界面活性剤は、物質の界面にはたらきかけて、本来はなじまないもの同士をなじませることができます。
化粧品においては、
- 洗浄
- 分散
- 乳化
- 殺菌
- 可溶化
といった目的で配合されます。
界面活性剤の問題点
合成界面活性剤は脂溶性で肌に浸透したすい特徴があるため、ほかの合成成分も一緒に肌の奥へと運んでしまう問題があります。
界面活性剤にはタンパク質変性作用があるため、継続的に使用することで肌バリアを壊してしまったり、その強い殺菌力から皮膚の常在菌も殺してしまう可能性があります。
合成界面活性剤は約2,000〜3,000種類にも及ぶ
化粧品に使用される合成界面活性剤の種類は数千種類にもおよぶため、すべてを覚えることは難しいですが、代表的なものをいくつか覚えておきましょう。
<合成界面活性剤の例>
ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート20、ココイルイセチオンNa、ヤシ脂肪酸ソルビタン、PEG-○○など
オーガニックコスメでもこれらの合成界面活性剤を使用していることがあるため、クリームやクレンジング、乳液の場合は何を使って乳化しているのか、
パウダーファンデーションであれば何を使って分散させているのか、成分表を見てみましょう。
<天然の界面活性剤の例>
石鹸、レシチン(大豆由来)、イナゴマメエキス、ムクロジ(ソープナッツ)、エンドウマメエキス、ミツロウなど
石鹸は生分解される環境に優しい天然の界面活性剤
洗い流された石けん排水は、微生物によって1~2日のうちに水と炭酸ガスに分解され生態系に還元されるので、自然を汚しません。
石鹸排水は河川のミネラルと結びついて魚のエサとなるほど安全性も高いものです。
一方で合成界面活性剤や化学助剤は完全には分解しないため、河川や海が泡だらけになったり、魚介類が大量死する等、環境汚染を引き起こす原因となります。
ラヴィステラの乳液は二層式。界面活性剤不使用
レシチンは大豆から作られる天然の界面活性剤ですが、非常に扱いが難しく、失敗しやすいとい特徴があります。
ラヴィステラでは、ご使用前に振ってお使いいただくことで物理的に乳化を行う二層式の乳液を採用しています。
10年後もお肌をピンと元気に保っていくために、乳液やクリームの成分もぜひチェックしてみてくださいね。
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(株)ラヴィステラ代表取締役。JAMHA認定ハーバルセラピスト、AEAJアロマテラピー検定1級、JOCA認定オーガニックコスメアドバイザー。ハーブ、アロマテラピー、ヴィーガンコスメ講師としてスクールを運営。お肌と地球に優しい化粧品を広めたいという想いから、ヴィーガンコスメブランド「ラヴィステラ」を設立。自ら化粧品開発に携わる。